【2分で読めるネタバレ】『疾風ロンド』あらすじ解説!喫茶店「カッコウ」の名に隠された意味とは?脇役までキャストが豪華すぎ! 2016.11.28 17:05 UP

東野圭吾さん原作小説『疾風ロンド』が映画化。
阿部寛さん主演で11月26日に公開された。

キャッチコピーは東野圭吾・ 笑劇のサスペンス
雪山に隠された凶悪生物兵器を探すべく、さえない研究員・栗林がスキー場を駆けまわる。

なお当記事は作品のネタバレを最後まで紹介。まだ映画を観ていない人はご注意を!

メイン登場人物紹介(ちょっぴりネタバレ含む)




泰鵬大学医科学研究所の主任研究員・栗林和幸(阿部寛)。生物兵器を捜すため、野沢温泉スキー場に派遣される。
スキーの腕はド下手。映画『疾風ロンド』主人公。

【そのほか】
・栗林秀人(濱田龍臣)
和幸の息子。スノーボードに夢中だが親子関係はギクシャクしている。

・根津昇平(大倉忠義=関ジャニ∞)
元スノーボードの選手。夢をあきらめ、今は野沢温泉スキー場のパトロール隊員として働いている。

・瀬利千晶(大島優子)
スランプ中のスノーボード選手。根津とともに生物兵器の捜索を手伝う。

・葛原克也(戸次重幸=TEAM NACS)
生物兵器「K-55」を盗んだ犯人。

・折口真奈美(堀内敬子)
泰鵬大学医科学研究所の研究員。どんくさそうに見えるが、K-55を海外に売り払う作戦をくわだてる。

・折口栄治(ムロツヨシ)
当初は偽名「ワダハルオ」を名乗るが、正体は真奈美の弟。借金を返すため姉の作戦に協力。栗林たちの様子を常に姉へ報告する。

・高野裕紀(望月歩)
地元の中学生。母はスキー場に併設された喫茶店「カッコウ」の店主。
心臓の弱い妹がいたが、裕紀が学校でインフルエンザを移され、それが妹に伝染し亡くなる。
裕紀の母は妹の死によりメンタルが弱まり、体調がすぐれない日が続く。

▼スノーボーダーの千晶役に大島優子さん


▼ムロツヨシはウサン臭いが憎めない悪役を好演


<以下ネタバレ注意>

映画版ネタバレ!2分で読める『疾風ロンド』オチまでのあらすじ


栗林和幸の勤める泰鵬大学医科学研究所から、生物兵器の炭疽菌「K-55」が盗まれる。犯人は元研究員・葛原。
だが葛原は「K-55を隠した場所を教えてほしければ3億円用意しろ」と言ったのち、交通事故で死んでしまう。

唯一の手掛かりは《K-55は野沢温泉スキー場のどこかに埋められている》ことのみ。生物兵器は無認可で造られたものなので警察にも相談できない。
同大学研究員の栗林は、クビを免れるために単独で生物兵器の捜索に向かう。

野沢温泉スキー場でK-55を捜す栗林。運よく地元のパトロール隊員・根津と、スノーボード選手・千晶の協力を得ることに成功する(ただし「隠されたワクチンを捜している」とウソをつく)。

テディベアはどこに?


生物兵器が埋められた場所の目印はテディベアがぶら下がった木の根元。レーダーを頼りにテディベアを捜す一行だったが、肝心のクマちゃんは家族連れの女児が「地元の中学生から偶然もらって」ゲットしていた。

ではテディベアはどこにあったのか。栗林たちは女児にテディベアを渡した男子中学生・川端を捜す。

しかし川端は折口栄治に連れ去られ、K-55が入ったビンの場所まで案内させられていた。
一方で根津はテディベアを見つけたもう1人の中学生・高野を確保。川端の代わりに現場まで案内させる。

テディベアがあった場所で鉢合わせる根津たちと折口たち。
折口はビンを奪い逃走するが、スノーボーダー千晶の追跡によりビンを無事回収。栗林が待つ喫茶店「カッコウ」まで届けられた。

▼ムロツヨシ(スキー)VS大島優子(スノーボード)がゲレンデで追跡劇。ストックを使った殺陣も見せた。



K-55はすり替えられていた!?


だがそのビンはニセモノだったことが判明。高野がビンを見つけた際、入れ物をすり替えてK-55を手に入れていたことがわかった。
高野の狙いは妹が死んだ原因となったクラスメイトたちをウイルスで困らせ、それによって母の元気を取り戻すこと。
高野の母は無謀な計画を立てた息子を叱りながらも、一家は妹の死を乗り越えようとしていた。

高野家の問題は解決したものの、今度は栗林家で親子関係がギクシャク。栗林の息子・秀人は、何も説明してくれず独りで悩む父親に不満をぶつけた。
秀人は「生物兵器を世間に打ち明けたほうがいい」と意見する。

結末に二度目のすり替え!どんでん返しの末に…


紆余曲折がありつつ、栗林は無事にK-55を入手。翌日、医科学研究所から派遣された折口真奈美にビンを渡し、一安心で眠りにつく。

だが真奈美の狙いはK-55を海外に売り飛ばすことだった。研究所の本郷雅臣所長から「折口真奈美と連絡が取れない」と報告が来る。
最後の最後で真奈美に持っていかれたか……と頭を抱える栗林。

そんな父親を見て、息子の秀人は一言「生物兵器を世間に公表しないのが納得いかないから、昨日のうちに入れ物の中身をすり替えておいた」と告白。

結局K-55が真奈美の手に渡ることはなく、栗林は生物兵器について公表すべく記者会見の実施を決めた。
(あらすじ終わり)

▼予告編


「カッコウ」に隠された意味を解説


サスペンスの巨匠、東野圭吾さんらしく最後はどんでん返しの連続が起こる本作。
劇中ではK-55が入っているはずのビンのすり替えが2度も行われ、映画にジェットコースター的なスリルを与えている。

この「入れ物のすり替え」を象徴するのが、スキー場の喫茶店カッコウ。
日本でも生息する鳥類のカッコウは「托卵」という習性を持っている。

【托卵】
自分ではいっさい子育てをせず、他の鳥の巣に産卵し、抱卵から育雛まで子育てのすべてを任せてしまうこと。日本では托卵習性を持つ鳥はカッコウ、ホトトギス、ツツドリ、ジューイチの4種類。いずれも夏に、托卵のためだけに訪れ、それが終ると南に帰ってしまう。
托卵の仕方は巧妙で、托卵をする鳥は産卵中の宿主の巣から卵を1個抜きとった後、自分の卵を1個産み込む。
参照:カッコウとオナガの戦い―托卵に見る進化

『疾風ロンド』における最初のすり替えは、高野裕紀がビンを見つけた瞬間に行われた。この後高野はコショウが入ったビンを根津に持たせ、自身は豚汁の炊き出しに生物兵器を入れようと画策する。

二度目のすり替えは栗林秀人によるもの。父親への当てつけのため、秀人は冷蔵庫にしまわれたK-55を回収。
入れ物だけそのままに、中身(K-55)だけ別の場所に隠す。

鳥のカッコウが托卵をした際、仮親となる鳥は自分の卵がすり替えられたことに気づかない。そのためカッコウのヒナにエサを与え、巣立つまで育てさせられてしまう。

『疾風ロンド』の大人たちも、まだ幼い中学生がすり替えた入れ物に気づかない。彼らはフタを開けてみるまで中身をK-55だと思い込み、コショウが入ったビンを誤って割ったときは「息をするな!!!死ぬぞ!!!!」と本気で叫んだ。

すり替えに気づかない鳥の仮親と『疾風ロンド』の大人たち。こう見ると、物語のベースとなる喫茶店「カッコウ」のネーミングはすんなりとハマッているように考えられる。


「この人見たことある!」現象が連続!? 豪華すぎる脇役キャストが『疾風ロンド』を彩る


主演の阿部寛さんのほか、関ジャニ∞の大倉忠義さん、元AKB48の大島優子さんなど豪華キャスト陣の本作。
メインキャラクター以外にも大物俳優が脇役に盛り込まれている。

犯人の一味ながらコメディ枠(?)の折口栄治役には『勇者ヨシヒコ』シリーズのムロツヨシさん。
また『ゆとりですがなにか』のでんでんさんはスキーショップの店員として出演。



ドラマ『HERO』の名ゼリフ「あるよ」の田中要次さんはバス駐車場の係員役。わけもわからないまま根津にトラックを奪われるというカワイソウなオジサンを演じ存在感を残した。



栗林たちが泊まるホテルのフロント役は『シン・ゴジラ』など多くの作品で活躍する野間口徹さん。
阿部寛さんと野間口徹さんはドラマ『スニッファー 嗅覚捜査官』でも共演している。




極めつけは映画の最後の最後、エンドロール(注1)で出てくる生瀬勝久さんだ。

折口姉妹は偽造パスポートでの出国を図るが失敗。その時に生瀬さんが爆弾処理班として出演し、生物兵器が入っているかもしれないケースを明けた。

出演時間はおそらく10秒ほど。だが防護服に身を包んだ生瀬さん(ドアップ)のインパクトはすさまじく、まさに最後に生瀬勝久が全部持って行ったと言っても過言ではない。
これについては『疾風ロンド』公式Twitterも「共演者に羨まれる役どころ」とコメントしている。



(注1)……『疾風ロンド』はエンドロールが始まった数秒後、再び本編がスタート。折口姉弟が捕まり、彼らが「そのケースを開けたらみんな死ぬ」と騒ぐものの、ケースのなかにはフランクフルトが入っていただけだった――というシーンが挿入された。
その後B'zによる主題歌が流れ、エンドロールが最初からもう一度流れるという演出があった(フランクフルトは秀人がすり替えたもの)。

最後に原作情報


映画『疾風ロンド』は東野圭吾さんによるサスペンス小説『白銀ジャック』シリーズの1作。
『白銀ジャック』『疾風ロンド』『恋のゴンドラ』『雪煙チェイス』の3冊が出版されており、11月29日に最新作『雪煙チェイス』が刊行される。


雪煙チェイス (実業之日本社文庫)

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